中国から帰国した日本人が困ること

 長いこと中国にいると日本に帰ってきたときいろんな方面で困ることがある。そこで帰国して1ヵ月半。私の経験をふまえてどんなことに戸惑ってしまったかを記していこう。
 まず物価である。日本特に東京は世界一物価の高い都市である。反面中国は日本の5分の1くらいのところである?具体的にはどうなってるか知らないがとにかく中国の物価は安い。この物価が災いして、日本に帰ってくるとすべてのものが高く感じてしまうのである。バイトでもなんでも収入のないうちはあらゆるものが高く感じた。私は帰国してしばらくはコンビニで物を買わなかった。高いからだ。近くのスーパーの商品も高く感じるが、それでもコンビニよりは安い。
 しばらくしてバイトの収入が入ってくると、この物価に関する悩みは徐々に消えていく。でも節約することを覚えた。これはいいことだと思う。例を挙げよう。昔はよくペットボトルのお茶を買っていたが今では自分で麦茶を作っている。これはかなりの節約になる。お湯を入れるだけのカップめんはなるべく買わないようにし袋に入ってるインスタントラーメンを買うようになった。ガソリン代が高いのでチャリンコで行ける距離のところはチャリンコで行く。スナック菓子を買わない。などなど・・・ 数え上げたらキリがない。とにかく日本の物価には徐々に慣れていくので安心しよう。
 逆に中国から、中国から出なくても発展途上国からやってくる外国人にとって日本の物価は殺人的なものらしい。何人か中国からやってきた中国人を知っているが、皆口をそろえて言う。「国から持ってきたお金では1ヶ月くらすのがやっと」と。
 高かったものが安くなるのに抵抗はないが、安かったものが急に高くなると順応するのに時間がかかるので、留学で物価の安い国に行ってる人は注意が必要です。
 習慣の違いでも苦労することになるでしょう。中国の交通ルールの感覚で日本に戻ると大変なことになります。日本と中国では車の走る車線が反対です。日本は左、中国は右。私は帰ってきて早々車を運転してるとき右車線を走ろうとしてしまいました。それ以来車の運転には相当慎重になっています。車を運転するときに限らず、歩いているとき赤信号でも車がいなかったら平気で渡ってしまいます。クラクションがまったく聞こえないのも不思議でたまりません。
 私は優先席に座っているわけでもないのに立っている子供連れや病気そうな人がいるとつい立って席を譲ります。中国にいたときはほとんど譲らなかったのにです。訳わかりません。ちなみに中国ではバスに乗ってて老人や子供連れがいるとみんな席を譲ります。日本では譲ろうが譲るまいが関係ないのに・・・
 マックやケンタッキーなどの片付けはセルフサービスの店で食事をして片付けないで出てきたこともあります。中国では服務員が片付けるので片付けなくてもいいのです。今でも時々やってしまいそうになります。気をつけましょう。ちなみに中国でのマックとケンタッキーの位置づけはブルジョア階級の人が家族と行くところです。貧乏人は行けません。
 ファッションの違いなんかにも当惑します。長いこと中国にいるとダサい格好でも許されるのですが、日本ではそうはいきません。それなりの格好をしてないと不審者扱いです。紳士なら紳士の、アキバ系ならアキバ系の、それぞれ格好があるのです。ちなみに中国はどんな格好でも許されます。裸でない限りは。私は帰国してお金もなかったのでユニクロでそろえました。お金のない人にとってはありがたいユニクロ。ちなみに上海にもユニクロがあります。中国でのユニクロの扱いは金持ちが行く流行の最先端なのです。
 日本に帰ってきて接客態度のよさで心地よくなります。中国ではおつりを平気で投げる。商品買わないで見てるだけだと舌打ちされる。買った商品を袋に入れてくれるが詰め方が悪いので自分でもう一回つめなおす。値段交渉で最初の言い値の10分の1で買えたりする。など数えればまだまだ出てきますが、たまらないほどのストレスを感じます。日本に帰ってきて携帯の契約をしてくれたお姉さんが天使のように見えました。
 まだまだいろいろありますが、今日はこの辺で。続編を待っててください。


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